マトリックスアイダから熱処理から戻ってきた。
RWL34だがCRMO7の条件でやった。この方が硬さが高く粘らないので磨きやすい。それと耐食性も高くなる。実用でも問題ないのだが、コレクション性の高いモデルはATS34もこうしている。
先ずはタングの酸化皮膜をブラストで落とす。
この酸化皮膜は鉄原子が酸素と結合した状態なので錆びの原因になる。ステンレスはCrの不働態被膜により錆びにくいのだが、基地の鉄原子が酸化していると酸素が拡散して錆びになる。
酸化被膜は機械的に除去すると、基地の鉄原子が酸化される前にCrの酸化による不働態被膜が生成されるので、鉄原子に酸素の供給がなくなり錆びにくくなる。
熱処理から戻ってきたらさっさと酸化被膜は取ってしまった方がいい。
RWL34はマトリックスアイダのCRMO7の条件だと、硬さは概ね63~64ぐらいになる。
実用で使っても十分粘りはあるので、高温焼き戻しと低温焼き戻しのどちらがいいかはいまだに迷う。
自分の場合、磨きは日研の耐水ペーパーを使うが、ヘアラインはノートンの青い台紙の耐水ペーパーを使っている。ノートンは研削力が強い感じがして、これを使う様になってからはヘアラインを引くのが楽になった。以前はヘアライン引くのに半日掛ける事もあった。
但し台紙がちょっと柔らかく、自分のやり方だと合わないので、磨きは日研を使っている。
研削力の違いなのかもしれないが、呼び番手は同じでもノートンの方がやや粗い気もする。
とりあえずボルスターを取り付ける。
ジェスホーンの本物の画像を見る限り、ボルスターはロウ付けなどせずに接着してピン留めなんだと思う。
いつもならコンクエスト(アルミ粉末の入った金属パテ)で接着するところだが、ヒルトと違って平面度が出ているので、エポキシ接着剤を使う事にした。
実用モデルではないがボルスターが剥がれるのは嫌だ。
ヒルトの部分ってタングが撓むとハンドル材で押されるので、結構応力が掛かる。これは実用していて分かった。
余程小さいヒルトでないかぎり、2.5㎜のピンで二本以上で留める様にしている。
次回から面倒くさい事になったハンドルに続く・・・
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