2025年10月25日土曜日

ニューヨークスペシャルの比較

コンテストから戻ってきた。


この前作ったNYSPは、マトリックスアイダに販売をお願していた。有難い事にすぐに売れていた。

Xでコンテストに出したNYSPと比較してみたかったと書き込んだら、御買い上げ頂いたお客様がうちに送ってきてくれた。ありがたや~


コンテストに出したものは謂わば試作みたいなものだったので、製作途中の記事でも書いたが、形状がジェス・ホーンのものとはかなり違いがあった。
横哲さん秘伝のラブレスの本物に近い図面から、ハンドルだけを延長した感じで作った。
これだとフォルダーにした時に、畳んでもブレードが収まりきれない。これは作ってる途中で気がついた。
ハンドルをそのまま延長しただけなので、ハンドル形状がちょっと間延びした印象にもなってしまった。

ブレード形状も大分違う。ジェス・ホーンの方がスエッジが短い。

一本目はブレードのヘアラインは1500番でヒルトは1000番で作った。
二本目は1000番と800番とした。
二本目の方がヘアラインが際立っていい様だ。
やはり細かければいいというものではないんだな。



こう見るとハンドル形状の違いが分かりやすいか。
ハンドル突起の部分は何種類かのグラインドホイールで成形する様だが、ジェス・ホーンもラブレスオリジナルとほぼ同じ作りの様だ。

ラブレスに寄せた形状も面白いかもしれない。ラブレスオリジナルの形状で、ブレードの削りをジェス・ホーンでやってみるのも面白そうだ。そのうちJHファイターシリーズとしてやってみたい。


二本目は少し細い糸で縫ったのだが、もうちょっと細くしてもいいのかもしれない。
ジェス・ホーンオリジナルに倣ったが、やっぱり不思議なシースだw


ジェス・ホーンのNYSPなんて理解してもらえるんだろうかってのが心配であったが、寸評を見る限りでは杞憂であった。
突っ込みどころのフォルダーにしたら畳めないじゃないかという指摘がなくてよかったw


マトリックスアイダで買うと化粧箱に入ってくるんだなw
自分でも直接販売する事はあるが、こういった化粧箱は用意してないので、申し訳ないけど簡単な梱包で勘弁してもらっている。

今までに貰っ楯を引っ張り出してきた。
2006年ぐらいからコンテストに出す様になって、8年前に出したのが最後だった。
久しぶりに出して、大賞を貰えるとは思いもしなかった。
厳密にはラブレススタイルでもないし、近年のコンテスト受賞作と比べれば地味な題材だった。基本的な作りの部分を評価してもらえたと思っている。
審査員の一人にお聞きしたら「画像より実物がよかった」との事で嬉しかった。
JKGには本当に感謝です。

NYSPお借りしたお客様にも感謝です~、ありがとうございます!

2025年10月18日土曜日

貰っちゃいました。

 

JKGのナイフショー行ってきた。
今年はコンテストに出品していた。
8年振りに出したが、思いもよらず大賞を頂いてしまった。

https://jkg.jp/2025/10/18/2025-contest-result/
ブログで製作記を書いたジェス・ホーンのニユーヨークスペシャル。
正直この題材で大賞を貰えるとは思ってなかった。でも基本的な所を評価してもらえたんだと嬉しく思う。
今までコンテストではいい勉強をさせてもらった。jkgの皆さんには感謝です。
それと今回題材を拝借したジェス・ホーン氏にも感謝しますw


2025年10月5日日曜日

畳めないホーン

Neo Stiff Horn 二本出来た。

先ずはLHLから。
元ネタはこれ。
たまたま図面を見る機会があって、それを元に外形を作った。

ブレードはRWL34の2.6㎜厚を使って、熱処理は低温焼き戻しにした。
ヘアラインは1000番で引いた。
ジェス・ホーンのオリジナルはブレード厚は2.4㎜を僅かに欠ける程度の様だ。

ハンドルは古いペーパーマイカルタに、エビ茶色の薄いスペーサーを挟んだ。
ボルスターとピンとパイプはニッケルシルバーを使った。
ペーパーマイカルタはデッドストック物で、表面がいい具合に焼けていた。この焼けが残って面白い色合いになった。磨いて艶も出て質感が非常にいい。

ブレードは普通に平造りなら簡単なのだが、ジェス・ホーンのオリジナルが微妙に鎬があるのでそれに倣った。これが非常に面倒くさいw
鎬のなくなった辺りからブレードバックが面取りされて丸められるのも面倒だった・・・

元々がフォルダーなので、ハンドルは薄く平面的な造形になっている。
この大きさだと、案外このハンドル形状も使いやすくていい。

リカッソに名入れした。案外これもいいな。
ボルスターは800番でヘアラインを引いた。

当初最中構造のシースにしようと思ったが、作ってるうちに今一だったので、面倒だから普通にポーリタイプにした。
結果的にはこれでよかった様に思う。
実用できるホーンのモデルがコンセプトの一つでもあるので、使いやすくていいのではないだろうか。

もう一つはスモールファイター。

これもブレードは2.6㎜厚のRWL34で、低温焼き戻しで使った。
ファーター系はフラットグラインドの場合、どうしてもブレードベベルが鈍角になるが、ジェス・ホーンの削りだと基本平造りなので、実用に使っても案外切れていいと思う。

このハンドルもデッドストックの古いペーパーマイカルタを使っている。
元々薄いマイカルタなので。厚さを稼ぐ意味もあって薄いエビ茶色のスペーサーを挟んでいる。このペーパーマイカルタは良かったので何枚か確保したが、薄いのが難点だ・・・
ボルスターとピンとパイプはニッケルシルバーを使っている。
たまたま5㎜径のニッケルシルバーのパイプを持っていたので使っているが、ジェス・ホーンはアルミのパイプを使っているらしい。そのうちニッケルシルバーのパイプの手持ちが無くなったら、自分もアルミに代えようと思っている。

以前はコの字に溝切ったヒルトとして作ったが、今回は貼り合わせのボルスターとした。
ボルスターは強度的にどうか?というのがあったが、これでも問題はなさそうだ。

以前はバックベベルに名入れしたが、今回はリカッソにしてみた。ぎりぎりいけるw

ウォレットタイプのシースにしようと途中まで作ったが、やっぱりやめて普通にポーチタイプにした。
ポイントが非常に薄いので高負荷な使い方はできないが、案外実用に使ってもいいと思う。
釣った魚の腹出しなんかにいいか?
鳥猟なんかにも意外といいかもしれない。

フォールデングナイフは内部に汚れが入ると始末が悪いが、フィックスド化すればそれを気にせず使えるだろうってのも、Neo Stiff Hornのコンセプトの一つ。
折り畳みナイフはコンパクトになるのが利点だが、シースナイフでも小さく細身ならば携帯には不便はない。
ジェス・ホーンのモデルは案外使い勝手がそうだから、このシリーズは続けてみようと思う。