2022年10月18日火曜日

猟期も近いし・・・

昨日射撃に行ってきた。
猟期も近くなって、もう行けるか分からない。仕事サボって行ってきたw

銃身の過熱がない様に、ウインチェスターとサコ―のボルトを交互にゆっくり撃つ。

ウィンチェスターm94、30-30、フェディラル150グレイン。100mを委託で5発撃つ。
アイアンサイトだとガムテープの赤い十字線はなんとかみえるが、的紙の円はほとんど見えない・・・こんなもんが限界w

サコ―308のボルト、ラプラ155グレイン射撃用。同じく100mを委託で5発。
前回の射撃の最後の状態から1クリック右の戻した。やや上目に着弾している。この傾向は前回と同じだ。

50m委託でウインチェスターを5発。
案外まとまっていいところに中ってる。照準はもうちょっと上げてもいいのかもしれないが、まあこんなところで十分か。
テープ幅が50㎜なので、まとまりは上出来なのかもしれない。スコープ付けられれば、結構いい精度でいけるのかも。オクタゴンバレルで無駄に太い銃身も、実は無駄ではないのかもしれないw

同じく50ⅿ委託でサコ―のボルト。
自分にしてみれば、これなら上出来だな。

サコ―のボルトの100mと50mを比べてみた。
弾は放物線状の軌道で飛んでいくそうだ。100mの方が上目に着弾しているので、もうちょっと遠くまで狙えるのかもしれない。
今度試しで150mを撃ってみようw


 

2022年10月12日水曜日

3incケーパーフィン



3incケーパーフィンで来た。
いつもよりちょっとヒルトの位置を前目にして、ブレードとハンドルの比率を変えてみた。
それに伴てハンドル外形も若干形状を変えて作ってみた。

ブレードは10C28Mo2の3mm厚をほぼそのまま使った。

ハンドルはアイアンウッドにエビ茶色の薄いスペーサーを入れた。

ヒルトとソングホールパイプはニッケルシルバーで、インチサイズのラブレスボルト。
ハンドルはやや細身にしてみた。

 いつもだとシングルステッチで作るが、思いつきでダブルにしてみた。
なるべく細身になる様にしてみた。案外これもいいかもしれない。

自分の作るナイフは3inc前後ぐらいが中心になってきた。
このぐらいのサイズが道具としては色々使えて面白い。
同じ様なモデルばかり作っているが、全く飽きる事はないw

2022年10月10日月曜日

3incセミスキナー





3ncセミスキナー出来た。


ブレードはサンドビックの10C28Mo2。3㎜厚をほぼそのまま使った。

10C28Mo2は日立のCRMO7より硬さがあって意外といい。研ぎやすいというと素人向けと思う人が多いかもしれないが、研ぎ上げると精緻な刃が付くので分かる人にはとてもいい鋼材だと思う。


ハンドルはタンリネンのマイカルタに薄いエビ茶色のスペーサーを挟んだ。前端は絞ったが中央から後端にかけてはボリュームを持たした形状にした。


ヒルトとソングホールはニッケルシルバーに、インチサイズのラブレスボルトを使った。


シースはセミスキナーだったのでトリプルステッチにした。ナイフ本体に対して無駄にゴッツくなるが、これぐらい丈夫な方が実用ではいいと思う。

シースはある程度消耗品みたいなところはあるが、理想はブレードが研ぎ減って本体の寿命まで使えたらいいんじゃないかと思ってる。

 

2022年10月1日土曜日

実用されたラブレスナイフ


猟仲間が使っているラブレスのラムユーティリティ。
実用されたラブレスってのも珍しいのかもしれない。

小さいモデルと思い込んでいたが、意外と大きい。
研ぎ減っているので元の大きさが定かではないが、おそらく3.2incぐらいだったのだと思う。

ハンドルはグリーンキャンバスマイカルタだと思うが、長年の酷使で表面に中の繊維が浮き出て独特の手触りになっている。
目の方向が長手方向に直線的な模様が出る方向で使われている。
ラブレスの場合キャンバスマイカルタは背側に波模様が出る目の方向で使う事が多いが、これはそれの直角方向で使ってる事になる。小さいモデルだとラブレスはこの方向で使う事があるみたいだ。
キャンバスマイカルタの目の方向については以下を参照してくだされ。



マークのエッチングは意外と深いみたい。
ブレードはおそらくATS34だと思う。長年の酷使で食孔が無数に付いている。
深い食孔はおそらく巨大な一次炭化物があった場所だと思われる。
日立の技術者に聞いた話では、一次炭化物自体が腐食しやすい訳ではなく、腐食は粒界から起こるそうだ。
腐食が進んで一次炭化物が脱落して深い食孔になるらしい。

番号はあくまでもその時々の管理番号らしいが、この個体はリバースサイドに刻印してある。マークサイドには持ち主の名前が彫られていて、ラブレスからの特別品として作られたものらしい。
刻印はおそらく振動ペンで彫ってある。時代によってはリューターのものもある様だ。
ブレードはバフで仕上げている様だが、面白いのはリカッソに残るバフの目。おそらくブレードバック側からエッジ側に回転方向がいく様に掛けているのだと思うが、バフ目の始まりのところに食孔が見られる。
この食孔は炭化物があった場所だと思われる。バフ目は炭化物が有ったために付いたって事なのかもしれない。

ラブレスボルトの直径は8.7mm程度で、おそらく11/32incなのだと思う。
ラブレスのボルトの大きさは何種類かある様だが、11/32incが多い様だ。
自分の使ってるラブレスボルトも、この大きさで作ってもらった。

3incのケーパーフィンに大きさが似てるんだな。

研ぎ減って80㎜切る大きさになってしまっているが、おそらく元は81㎜程度あったと思う。
ラブレスのハンドルって見た感じ薄く感じるが、実際採寸してみると意外と厚さがあったりする。
寸法では厚みがあっても、背と腹にかけて絞っているので厚さを感じさせない。
単純に丸めるのではなく、メリハリを持たせた造形がなかなか難しい・・・

ハンドル腹の曲率は、ちょうど10incのホイールになるみたいだ。

ぴったりw

前側ボルトの部分の凹みも10incみたいだ。
インプルーブドハンドルなどのグルーブの底って、ちょうどボルトの位置になる。
ラブレスボルトは表面の模様の出方で削った深さが分かる。
ハンドル厚さを設定すれば、ボルトの必要な深さが計算できる。
この事が分かっているとインプルーブドハンドルは作りやすい。

ちなみにブレードのホローも10incなんだな。
ブレード身幅と削るホイール径が決まれば、必要なブレード厚も決まってくる。
ラブレスのデザインって、バーキングみたいなベルトグラインダーで作りやすいデザインになってるんだなw

1㎜厚になる部分はエッジから8㎜程度の位置になる。研ぎ減っているので実際は9~10㎜ぐらいだったのかもしれない。薄い領域が広い形状になっている。
用途からして硬い木をガリガリ削ったり、ましてや薪割りに使うものではない。
想定した用途に必要十分に使えればいい。多分そんな考えだったんじゃないかと思う。
必要以上に丈夫さを追求しても、目的の用途に使いにくいものになってしまうのでは仕方がない。



ステンレスとはいえ錆びる。それでも余程の事がない限り赤錆まみれにはならない。
ブレード面にもよく見るとバフ目が残っている。やはりブレードバックからエッジの方向に掛けている様だ。



折角だから細部の作りを観察してみる。粗探しをする様で申し訳ないが、ラブレスがどんな作りをしていたのかが気になる。
ハンドルとタングの接着面だが、意外と接着層が所々見える。これは未使用のラブレスでも見る事があるので、経年変化という訳ではないと思う。
ベルトのプラテンで仕上げたタング面は、どうしても仕方がない事なのかもしれない。
しかし肉眼で見た場合は大きくは目立たないので、そのぐらいの作りで十分なのかも。




ヒルトはロウ付けの様だ。
前端面はしっかりロウが流れているが、背側はちょっと微妙だ。
色々ラブレスを見る機会があるのだが、ヒルトの後側や背側のロウの流れは微妙に見えるものが多い。ラブレスはそこまでこだわってなかったのかもしれない。
ロウ付けはタングとヒルトの隙間に残ったフラックスにより錆びの原因になる事がある。結構後々問題になった事が多かったらしく、ある時期からはロウ付けをやめて接着剤に切り替えたと聞く。

ヒルトの幅は6.3㎜程度だが、留めているピンは3㎜近い様だ。
結構微妙な位置にピン穴あけているんだな・・・

ラブレスボルトは強固に締め付ける事ができる。
ハンドルは接着してあるが、経年変化で剥がれて隙間ができたとしても、ハンドル材が剥がれ落ちる事はない。隙間ができて多少タングが錆びても、道具として使えなくなる事はない。多分ラブレスはそんな考えがあったんじゃないかと思う。

パイプはアルミ?
ニッケルシルバーやステンレスではなさそうだ。よくは分からないがラブレスってそういうのが多い。

案外ラブレスってざっくりした作りだったりする。
作りの正確さだけで見れば日本のベテランメーカーの方がいい。
しかしラブレスの雰囲気って唯一無二の様にも思う。
この雰囲気は真似しようとしてもなかなか出来ない。本当に真似しようと思ったら、製作環境から真似しないといけないのかもしれない。
そんな事を思いつつ、ラブレスがどうやって作っていたかを想像するのが楽しいw