2024年9月8日日曜日
ハーフタングの小ナイフ二本
2024年8月24日土曜日
夏限定モデル
白骨化した落ち角の髄をくり抜いて、タングを差し込んでエポキシ接着剤を充填している。
髄の部分はエポキシが隙間なく充填されている。白骨化した落ち角は樹脂や染料が染み込みやすい。今回は染色せずにオイルフィニッシュで仕上げた。
このハンドル構成はラブレスがローンデールの頃に作ってたモデルをもとにしている。材料費が安くできるのだが、加工と製作が厄介なところがある。エポキシの充填は結構面倒で、次々浸み込んでいくエポキシを常に見張って少しずつ足して行かないといけない。エポキシの粘度が低くなる気温の高い時期が都合がいい。夏限定のモデルともいえる。
ブレードは3mm厚のATS34をそのまま使った。低温焼き戻しで硬さはHRcで約64ある。硬さが高くなるので、いつもより若干エッジを厚目にした。鹿角は背側に僅かに模様を残したが、他は景気良く削った。
これも背側に僅かに模様を残した。
この鹿角モデルは自分でも実用で使っている。磨き込んであっても滑りにくく手に馴染む。部材がブレードとハンドル材のみなので、構造的にもトラブルが発生しにくい。これが利点だと思っている。
シースはダブルステッチにした。インプルーヴドハンドルはキリオンがないので若干細身にできる。
セミスキナーとドロップ、どちらもそれぞれによさがある。作っていても面白味があっていい。
2024年7月3日水曜日
ブーツナイフ
これの元は片山さんの持ってるブーツなのだが、フラットグラインドで作るので、大分アレンジしてある。
鋼材切り出して6年ほど放置してあった。ファイター系を作るのは7年ぶりぐらいだろうか。実用のナイフでないから使って楽しめないので、最近はあまり作ってなかった。刃付けも小刃は鈍角気味になるので、あまり切れ味もよくはない。もともと突き刺し命みたいな用途だからいいのかもしれないが・・・熱処理はマトリックスアイダでCRMO7の条件でやってもらった。この場合低温の焼き戻しになるので、耐食性にいくらか有利になる。それと硬さが高くなるのでATS34の場合は磨きやすくていい。粘ると磨きにくい場合があるのだ。
ヒルトは圧延のニッケルシルバーにインチサイズのラブレスボルトとホールパイプは真鍮を使った。
ファイター系は久しぶりに作ったが、たまにはこういうのもいいねw
2024年6月2日日曜日
スタンダードモデル
これも前端は絞って後半はボリューム持たせたハンドル形状にした。
今回は久しぶりにスタンダードなモデルを作った。慣れてるせいか、これは作りやすくていいねw
2024年4月13日土曜日
三本完成
三本出来上がった。
今回はハーフタングのシリーズ。三本ほぼ同じ大きさで、3.5incよりちょっとおおきいので、呼びは4incとしておく。
先ずはドロップ。
これはブレードにELMAXを使った。4㎜程の厚みなので、これも背側を削り抜いてブレードは実質3㎜程度としている。
ELMAXも磨き難い鋼材なので、仕上げは1500番のヘアラインとした。
ハンドルはアイアンウッド。インチサイズのラブレスボルトに、ソングホールは真鍮を使った。
アイアンウッドでハーフタング構造にするのは、上手く溝が切れるかが心配だった。やってみたらマイカルタそれほど変わらず加工できた。
溝切ると開いて隙間ができるか?とも心配したが、これも大丈夫だった。経年変化が心配ではあるが、アイアンウッドならば案外平気なのかもしれない。
ハーフタングって結構軽くなるのだが、今回作った三本は鋼材元厚が4㎜程度だったので、ハーフタングにしてはやや重い作りになってしまった。タングに肉抜きすればよかったのかもしれない。