2024年8月28日水曜日

療養中

工場長のめいは、この夏のはじめから食欲が落ちていた。半年前は5㎏ちょっとあった体重が4.3㎏まで落ちていた。

7月のはじめにお医者に行って診てもらったら、甲状腺の数値が正常じゃないとの事だった。以前の健康診断でもこの傾向があったのだが、様子をみていたのだった。

甲状腺の事はよく分からないが、代謝がよくなりすぎて食べても痩せてきたり、妙に活発になったりすらるらしい。


とりあえず薬で様子をみる事になった。

はじめのニ週間でいくらかよくなってきた。さらに一ヶ月続けて正常値になった。体重も4.9㎏まで戻った。薬はこれからも続ける事になった。

甲状腺の他は異常がなく、猫に心配な腎臓も今のところは大丈夫みたいだ。


今までは結石予防の療養食をあげていたが、この頃は好きなものをあげるようにした。チュールばかり食べているw

 来月で16歳になる。歯が大分抜けてしまって爺様になってきたが、まだ元気だからありがたい。長生きしてくれよ~w

2024年8月24日土曜日

夏限定モデル

鹿角ハンドルのセミスキナーとドロップが出来た。

白骨化した落ち角の髄をくり抜いて、タングを差し込んでエポキシ接着剤を充填している。


髄の部分はエポキシが隙間なく充填されている。白骨化した落ち角は樹脂や染料が染み込みやすい。今回は染色せずにオイルフィニッシュで仕上げた。

このハンドル構成はラブレスがローンデールの頃に作ってたモデルをもとにしている。材料費が安くできるのだが、加工と製作が厄介なところがある。エポキシの充填は結構面倒で、次々浸み込んでいくエポキシを常に見張って少しずつ足して行かないといけない。エポキシの粘度が低くなる気温の高い時期が都合がいい。夏限定のモデルともいえる。


セミスキナーはコンベンショナルタイプに成形した。3.5incより若干大きい。




ブレードは3mm厚のATS34をそのまま使った。低温焼き戻しで硬さはHRcで約64ある。硬さが高くなるので、いつもより若干エッジを厚目にした。

鹿角は背側に僅かに模様を残したが、他は景気良く削った。


エポキシと仕上げの乾性油の染み込み具合で、表面は僅かに透明感のあるまだら模様になっている。自分はこれが面白味があっていいと思っている。


このセミスキナーはキリオンが若干低かったので、トリプルにはせずにダブルステッチにした。その分僅かに細身にできた。


ドロップはインプルーヴドにした。これも3.5incより若干大きい。


これも3mm厚のATS34で、同じく低温焼き戻しで使った。若干厚みのあるエッジにして、硬さはHRcで約64ある。


これも背側に僅かに模様を残した。


この妙な模様の質感が自分は好きだ。

この鹿角モデルは自分でも実用で使っている。磨き込んであっても滑りにくく手に馴染む。部材がブレードとハンドル材のみなので、構造的にもトラブルが発生しにくい。これが利点だと思っている。


シースはダブルステッチにした。インプルーヴドハンドルはキリオンがないので若干細身にできる。

セミスキナーとドロップ、どちらもそれぞれによさがある。作っていても面白味があっていい。







 

2024年8月16日金曜日

射撃に行ってきた

台風が来ていたが、思いついて射撃に行ってきた。
ニッコー栃木射場に行こうかと思ったが、途中の大ぶりの雨を見て、急遽栃木県ライフル射場に行先変更した。




100mをやってみる事にした。ここだと射座が室内の関係で、標的の場所と光の加減が大分違ってオープンサイトだと狙いにくい。まあ今日はそんな事を言っても仕方がないw
標的張りに行ったら、たまたま大降りの雨になって難儀した。それ以外は小雨かほとんど止んでいた。
今回は依託で撃って着弾位置の確認をする事にした。


ウインチェスターM94、弾は30-30フェデラルの150グレインだったかな?
なんだかバラける。明るさの違いで狙いにくい・・・
でも着弾が下よりになるのは前回の射撃の時と傾向は同じだ。

サコーのボルト、弾は308ノルマの射撃用155グレイン。
スコープを最大の10倍で狙うが、なんだかバラつく・・・
ガク引きなのか、右に寄ってる。

M94は照門を一段上げてみる事にした。

サコーはどうしたものかと思ったが、とりあえず左に8クリック調整してみた。

調整後のM94。
バラつきはあるが、上下は大体いい感じか。
オープンサイトだから、こんなもんでよかろう。

調整後もサコー。
一発大きくバラついてるが、まあこれならいいか。

久しぶりの射撃という事もあってか、バラつきが多すぎる。
依託とはいえ据銃をしっかりする様に練習しないといけないな・・・
 

2024年8月4日日曜日

暑さにも負けずに

蜂は結構勢いがよくて、毎日よく出入りしている。


ひっくり返して中を覗いてみた。

よく詰まっている感じで、巣板も伸びている。

とりあえず王台はないから、しばらくは孫分蜂の心配はなさそうだ。


一段足しておいた。暑いので空洞を作っておく。

巣板の伸び具合からして大丈夫だろう。

秋には蜜が採れるかもしれないw
 

VANAXという鋼材

VANAXに興味があったので、ハーフタングの小ナイフを作る事にした。窒素含有を多くして炭素量を下げて耐食性を狙った粉末鋼らしい。
オーステナイト化の温度は高めらしいので、マトリックスアイダのATS34とCRMO7の条件で試してみる。

硬さを測ってみた。


高温焼き戻しのATS34の条件で約60、低温焼き戻しになるCRMO7の条件で61程度になる様だ。まあこんなもんなのだろう。とりあえず真空炉でも十分硬さは出る様だ。

生材の削りと研磨はごく普通な感じだったが、熱処理後は高番手になると磨き難さを感じる。SPGⅡやELMAXほどではなさそうだが耐摩耗性はよさそうだ。

 

組織を観察してみた。
先ずは生材の600倍。横方向の画角が約100μm。研磨の都合上、上下方向が鋼材の長手方向になってる。
研磨とエッチングが今一で見にくいが、炭化物(炭窒化物か?)は概ね3μm前後だろうか。


生材150倍。
炭化物は粉末鋼らしく均一に分布している。とくにメタルフローは見られない。

マトリックスアイダATS34の条件600倍。
生材と比べると炭化物の溶け込みからか、やや粗な感じになっている。

マトリックスアイダATS34の条件150倍。

マトリックスアイダCRMO7の条件600倍。
低温焼き戻しだと酸による腐食が非常にしにくかった。仕方がないので塩化第二鉄でエッチングしたが、それでも今一だった。
画像はエッチングが上手く出来ず不鮮明であるが、観察した限りでは本質的にはATS34の条件と大きな違いはない様だ。

マトリックスアイダCRMO7の条件150倍。
これも不鮮明であるが、概ねATS34の条件と違いはない。

ざっと見た感じではVANAXはSPGⅡ、S30V、ELMAXから比べると炭化物が幾分細かい様だ。実際は炭窒化物なのだろうが、硬さがあって耐摩耗性もよさそうだ。
高温焼き戻しでは耐食性はそれほどでもなさそうだが、低温焼き戻しではとてもよいだろう。
細かく均一な炭窒化物は靭性にも有利と思われる。
但し高価な鋼材なので、それに見合うのかはどうなんだろうか・・・