2020年11月2日月曜日

熱処理条件の使い分け

いつもはRWL34だと高温焼き戻しでやるが、ブレードが小さい事もあって、たまにはと思い低温焼き戻しでやってみた。
表面の酸化被膜は白く上がってくる。
高温焼き戻しの場合は冷却液に漬けるために、表面は黒くなったりマダラ模様が付いて上がってくる。冷却液の状態によって、その時々で色合いが変わるらしい。

硬さを測ってみた。今回はHRcで63だった。

今まで使ったRWL34を見てみると、低温焼き戻しで概ね63~64程度、高温焼き戻しは61~62程度になる。RWL34はATS34より大体1程度硬さが高くなる。

焼き戻し条件をどう変えてるか?・・・種明かしをすれば、マトリックスアイダのCRMO7かATS34の熱処理を利用しているだけの事なのだ。低温焼き戻しの場合はCRMO7で、高温焼き戻しはATS34の条件でやっている。

マトリックスアイダは確認しただけでも熱処理条件は3種類ある。CRMO7とATS34は焼入れ条件は同じで焼き戻しの条件が違う。あともう一つは焼入れ温度低めのD2等用の条件がある。(D2は焼き戻し温度は低温だがやや高い)自分の場合は鋼種によってこれを使い分けている。しかしただ闇雲にやってる訳ではない。実際に使うだけでなく、金属顕微鏡で組織も観察して確認している・・・

 とりあえず名入れ前まで磨けた・・・
RWL34は実際使ってみると低温焼き戻しでも十分に粘る。
いまだにどちらがいいか迷うところだ。

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