ジェスホーンNYSPの続き。
やっとシースに取り掛かる。
元ネタのジェスホーンのオリジナルに近い形状でやってみる。大体こんな感じだろうか・・・
革を切り出す。ブルハイドのダブルショルダー、8~9オンスって事なので、厚さは3.5mm程度ある。オンスは重さでなくて革の場合は厚さを示していて、1オンスあたり約0.4mmなんだそうだ。
中子を切り出す。中子は靴の本革底用のベンズを使う。今使ってるのはメキシコ製で、硬くてなかなかいい。
ベンズの床面側をテーパーに漉く。
いつもはナイフで削っていたが、手っ取り早くバーキングで削った。粉塵がたまらんw
中子の内側のコバを磨く。
水を少し付けてヘラでよく擦る。
テーパーをちょと調整。
小さいナイフは便利だw
位置の確認。
オリジナルの画像を見ると、シース裏側の革はシースの内側に銀面が来ている。よくよく観察しても、そうなっているとしか思えない。
なんでそんな構造なんだろか・・・表から見て見栄えのいい様にしてるのか?
実用からいうとシース内側は銀面でない方がいい。
散々悩んだが、ここはオリジナルを尊重して真似る事にした。
接着準備。
貼り合わす面は両方とも銀面になった。
接着面を罫書針で荒らしておく。
自分の場合、銀面はあえて削る事はしない。銀面が接着しにくいのは表面の構造の違いで、銀面は非常に細かい繊維のため接着剤が浸み込みにくいからだ。適度に荒らしておけば接着剤は浸みていく。
銀面は革の7割近くの強度を持ってるので、無暗に削り取らない方がいい。
中子を接着。
接着剤はスーパーXを使ってる。両面に薄く塗布して、すぐに貼り合わせる。
接着剤が硬化したら、仮のウェットフォームをする。
よく整形しておく。
中子がテーパーになっているので、これをやっておかないと表革の位置決めができなかった。
こんな感じで位置が決まったw
乾いたら表革を接着。
これは床面同士になるが、同じ様に罫書針で荒らしておく。
接着した。
縫い目をルレットで決める。
内側の縫い目は中子の型紙を利用して位置を出す。ダブルステッチは基本そうしている。
菱目を切る。
ボール盤を使って一本菱でやっている。表から切って、裏面からも菱錐を通す。
オリジナルは手縫いなのに菱錐でなく丸錐の様だ。
シース名人の中川さんの教えだが、菱目って縫った後に目が締まって、万が一糸が切れてもほつれる事がない。手縫いはミシンと縫い方が違うので、とくにほつれにくい。
ここはさすがに自分のやり方にしたw
刻印を打つ。工場の油圧プレスを使ってるw
いつもは裏側なのだが、裏が床面になってしまうのでここに打った。
蝋引きした亜麻糸で縫う。
普段なら一本で塗ってしまうが、今回は4分割にした。
糸が太かったなぁ・・・w
ウエットフォームする。
反ったりするので、真直ぐになる様に整形して・・・
本体に合わせて整形する。
しばらく乾燥。
乾燥してきたらコバを整形して磨く。
自分の場合は鉋で削って耐水ペーパーで磨く。
ペーパーは120番、240番、500番と掛けて、最後は水を付けて純綿の軍手で磨いてる。
水を吸った革は加熱すると加水分解して膠状になる。
水付けて擦る事で摩擦熱で表面が膠状になって艶が出る。
自分の場合はコバには着色やコート剤が塗っていない。
ドットホックを付ける。
ウエットホームで付いた跡から位置を出す。
この手の細い穴あける時は、ビクトリノックスのリーマーを利用している。これが案外都合がいいw
ドットホックをかしめる。
ちゃんと収まったw
乾燥したのでタレに漬ける。
ギリギリ瓶に入ったw
やっとここまで来た。あともうちょっと・・・続く。
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