前の晩に降った雪が木の枝に付着して樹氷の様になっていた。タツマでは見通しが効かないし、勢子も歩くのが大変な事になっていた。
タツマの配備中にあちこちから「ピーッ」と鹿の声が聞こえた。入ったタツマは見通しが全く効かず、仕方がないので獲物が来そうな筋(獣道)がいくつか見えるところに陣取った。
勢子が動き出すと「新しい寝屋がある」とか「あっちに向かってる足がある」とか無線で聞こえるが、中盤すぎても獲物の気配は全くない。
勢子が近くまで来て終盤に差し掛かった頃に上のタツマで「後ろから来てる~、警戒しろ!」と無線が届く
振り返って警戒するが、何時まで経っても現れない・・・どこ行った?
結局何も獲物は来なくて、最後になって下のタツマで発砲音が聞こえて「小さいの獲れた~」と無線が入る。なんとかボウズにはならなかったw
解除になって組長が下りてきて「あれ、こんなとこ抜けてるじゃん」と自分のいたタツマの前の方を指した。後ろか来てるって時に通って行ったらしい・・・音も気配もなかったんだけどな・・・不思議だw
獲れたのは小さ目の雌の鹿だった。
もうこの時期は餌が少ないらしく、胃の中は木の皮が混じって茶色くなってた。餌が豊富な時は笹の葉が多くて青いのだが。さすがに雪が多くなってきて餌も取りにくくなってきたのだろう。
獲物は猟場の下の方に降りてきて、群れになって結構な数はいる様だ。しかし人数が少ないのと犬がいないと、やはり囲いきれない。
ここ数年の大規模な倒木被害で、山中の獲物の行き来も様変わりしたのも、作戦が立てにくい原因にもなってる。
猟期も終盤になるが獲れる事を期待したい・・・
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