2021年5月5日水曜日

本を読んでた


ナイフ鋼材オタクの本、やっと翻訳終わってやっと印刷できた。
初めのうちはグーグル翻訳に手で打ち込んで訳していたが、調べたらグーグルアカウントを持っていれば「ドライブ」の中でpdfファイルを開くとテキストを抽出する事ができると分かった。
仕事場にいる時はスキャナーがあるので1ページづつpdfで取り込んだが、自宅にはないのでカメラで撮ったjpgを変換サイトでpdfにダウンロードして、なんとか全て翻訳する事ができた。
本が分厚いのでスキャナーで取り込むと、見開きの端が上手く読み込めない事があった。変換の手間はあったが、カメラで撮ってやった方が案外確実だった。
しかし行間でスペルが飛ぶとテキスト抽出が認識できないので、そこは手で修正しないといけないので、結構手間が掛かった。途中でスマホを入手したので、カメラ機能で取り込んで翻訳してみたが、これも行間スペルが飛ぶと認識できないので、上手く翻訳できない様だった。
翻訳サイトはいくつか試してみたが、工学的専門用語はグーグル翻訳が一番よかった様に思う。
全て翻訳するのに約一か月かかって、それを一度読んで校正して印刷するのにさらに一か月かかった・・・


「エッジの形状がナイフの性能の最も重要な要素である・・・」とあったが、確かにそうだよな。
ナイフの構造から始まり鋼材と熱処理について、非常に分かりやすく解説されてる。
但し工学書にはよくある事なのだが、書かれてる事は全て正しいと思わない方がいい。必ず他の書籍を読むなどして確認をした方がいい。
一つ残念に思ったのは、一次(共晶)炭化物についての記載が少なく、何故それが発生するのかについては言及がなかった。確かブログにはあった様に思うが、本にまとめた時に抜けたのだろうか・・・
一次炭化物は高合金鋼の最大の特徴だし、PM鋼が何故必要だったかもここにある。改版するならば、是非ともほしい項目だと思った。

読んでいて著者は鍛造について否定的に書いているのが不思議だったが、最後まで読んでようやく分かった。
海外だと製鋼メーカー出荷の状態で十分圧延の掛かった鋼材を使ってるからなんだな。
鍛造する事を前提とした刃物鋼を使う、日本の鍛冶屋さんとは事情が違う様だ。
組織写真のページに鍛造していないと思われる青紙スーパーが出ていたところからも、なんとなく理由が分かる。
海外だとある程度組織の調整された鋼材を使って、鍛造は形状成型に主眼を置いているのかもしれない。
それと鍛造後の焼きならし、焼鈍しについても、認識の違いなんだろうけど疑問に思うところもあった・・・
いずれにしろ書いてある事は非常に面白い。読んで損のない本だと思った。


4日間の連休だったが、3日間は本を読んでて家から一歩も出なかった・・・
一日だけ出かけた時に、友人から包丁を研ぎ直すので預かってきた。
十数年前に鉄工ヤスリで削って作った物だ。
上は同じ形で作った自分の家で使ってる物。手で研いでこれだけ減ってしまっていた。
ここまで小さくなってたとは・・・w


 

2021年4月20日火曜日

10C28Mo2の硬さ

3incのセミスキナーをRWL34とSandovikの10C28Mo2で作ってる。

10C28Mo2は組成はCRMO7(日立の銀紙7号)とほぼ同じらしい。

今回はマトリックスアイダで両方ともCRMO7の条件で熱処理してもらった。(10C28Mo2は普通にCRMO7の条件になる)


硬さを測ってみる。

硬さ測定は微妙なもので、その都度硬さ基準片を使って測定値を補正する必要がある。

原理上HRcの値1の違いは2/1000㎜の測定差になる。ちょっと違うが、マイクメーターを使った事のある人なら分かると思う。このぐらいの寸法測定になると非常に微妙なものになる。


面精度、特にベッドとの接触面の精度が悪いと正確な測定はできない。鋼材の組織の状態によっては測定値のバラつきも多くなる。

数回測定してバラつきの少ない範囲を抽出して平均を取る。一回や二回程度の測定では正確な値は得られない。


10C28Mo2の硬さはHRcで59.8だった。以前の測定でも59.5だったので、概ねこのぐらいなのだろう。CRMO7より1ぐらい高くなるのは間違いなさそうだ。

10C28Mo2は生材で妙に硬い感じがしたが、測ってみたらCRMO7とあまり違いはなかった。表面を研磨してないためにバラつきがあるのと、この辺りの硬さは基準片を持っていないので真値との差は分らない。

ちょっと意外だったのは、ついでで測ってみたRWL34の生材が思いのほか硬かった事。

以前測った生材の硬さは、ATS34が20前後、ZDP189が大体31~32ぐらい、SPGⅡが22前後、RWL34は23~24程度だった。物によるのかもしれないが、RWL34の生材は案外硬めなのかもしれない。

RWL34はマトリックスアイダでCRMO7の条件で熱処理すると、概ね63前後になる。ATS34の条件でやった場合は61~62の間になる。焼き戻し条件が、硬さ重視の低温か二次硬化する高温かの違いなのだ。

このほかにD2の条件もあるが、これは焼入れ温度がATS34やCRMO7より40~50℃ぐらい低く、焼き戻しがやや高めになってる。D2の条件でRWL34を処理すると、硬さはATS34の条件でやったのとほぼ同じになる。炭化物の溶け込みがやや少なくなるので、もしかしたら耐摩耗性に有利になるかもしれない。

 

2021年4月15日木曜日

ベアリングの交換

 あるナイフメーカーからベアリング交換を頼まれて預かってたコンタクトホイール。
先日モノタロウで買い物があったので、ついででベアリングを注文した。
粉塵が入りにくい、両側接触ゴムシール付きの物を選んだ。




ソケットレンチを利用してプレスで圧入。インナレースは押さない様に・・・
出来上がり。
去年の10月に預かったんだっけ?・・・随分時間かかってしまったなw

2021年4月7日水曜日

インプルーブド・ドロップ

インプルーヴドハンドルのドロップ出来た。
一昨年ぐらいに作りはじめたが、訳あって放置プレイになっていた。
3.5incより若干大きい。ブレード長が90数㎜あるから、3・5/8incってところか。

ブレードはRWL34で高温焼き戻しで使った。背側を削り抜いて、ブレード厚は実質2.8㎜にしている。
ハンドルはブラックリネンマイカルタを使った。エビ茶色の薄いスペーサーを入れてある。


シースはいつもの様にダブルステッチにした。
キリオンがない分、若干細めに作れるのがいいねw


 なんで放置プレイになってたかというと、ハンドルの整形中にリカッソの下の方に傷を付けてしまったから。

これを修正しようと思うと、ハンドル剥がして磨き直す必要がある。
まだ何本かに一本は、こうして表に出せないものが出来てしまうんだな・・・修行が足りないw

2021年3月27日土曜日

なんだかなぁ・・・

携帯電話をスマホに替えた。

8年前に携帯電話を持つ様になったが、電話しか使わずネット接続の契約はしてなかった。

電池も寿命になってきたし、ガラ系電話もそのうち使えなくなるというので変更する事にした。

元々電話も必要以上に使わないので、最低料金のプランにして、こだわりもないので本体価格が実質無料(1円らしい)の機種にした。


よく分からんが本体がもう一つ付いてきた。故障保障のプランに入るより、実質無料なので手数料が2000円ちょっと掛かるが、もう一台付けた方がいいとの事。よく分からん商売だなw

要するに型遅れの在庫処分みたいなものなのか?・・・まあ、確かに壊れた時を考えれば、予備があるといいのかもしれない。


どうでもいいけど、使い方がよく分からん。とりあえず電話の使い方しか分からんw

そもそもでかすぎて持ち歩きに困るだな・・・めんどくせえなw
 

2021年3月14日日曜日

猪ベーコン

去年獲った猪のバラ肉を、年末からソミュール液に漬けていた。

ソミュール液は塩分濃度十数%なのだが、これに漬けておくと冷蔵で数か月保存がきく。


ソミュール液に漬けたままでは塩分濃度が高すぎるので、塩抜きをする。

蛇口を絞って糸状に水を流しながら流水に着けておく。微妙に暖かいので氷を入れておいた。3時間程で終了。

塩はイオンなので、水に漬けるだけで抜けやすい様だ。旨味成分や糖分などは、高分子なので水に漬けてるだけでは抜けにくいらしい。

ソミュール液の塩分濃度が高いのは保存のためもあるが、塩分を均一に染み込ます意味合いもあるのだろう。

塩抜き後水分を取って、一晩冷蔵庫で寝かした。


二個つなげた一斗缶に吊るして、下から七輪で炙る。

延べ時間で1時間程度60℃近辺を維持して、そのあとは50℃程度で燻蒸する。合計3時間程度待つ。あとは熱が冷めるまで放っておく。


 猪ベーコンの出来上がり。ちっと脂身多いいな・・・

暫く冷蔵して馴染ませる。
燻製は燻す事で抗菌作用ができて保存が効くらしい。
ソミュール液に漬ける事と燻蒸する事で、長期保存ができるんだな。面白いもんだw

2021年3月11日木曜日

ナイフ鋼材オタク?

最近面白いブログを見つけた。

http://knifesteelnerds.com/

直訳すると「ナイフ鋼材オタク」っていうのか・・・

英語は全く駄目なのだが、翻訳機能でほとんど読めて理解できた。書いてある内容が非常に面白い。

興味があったので、ブログ主が書いた本を買ってみた。アマゾンで4700円程度だった。


注文したら二日で届いた・・・早いなw

400ページほどの分厚い本だ。

英文は読めなくても、写真や資料の表やグラフを見るだけでも、なんとなく書いてある内容は分かる。熱処理した鋼材の組織写真だけでも、買った価値はあった。

最近はスマホなどで画像を写し込むと、自動で翻訳してくれるらしいが、肝心のスマホを持ってない・・・仕方がないので、グーグル翻訳に手で打ち込んで読んでいいる。最近の翻訳ソフトは大したもので、ほとんど完璧に訳してくれる。便利な世の中になったもんだw

熱処理全般と鋼材の特性について、基本的な理論をもとに細かく丁寧に解説している。

書いてある内容に目新しい知見はそれほど多くはないのだが、自分が今まで苦労して書籍や資料を探して知り得た多くの事が、この本には書かれていた。自分の考えの答え合わせをしている様な感じで読んでいる・・・



日本で出版してあったw・・・オンデマンド出版というらしいが、日本での販売分を印刷してあったって事なんだろうか。こんな本、どれだけ需要があるんだろうか?・・・ 

国内では熱処理や鉄鋼関連の書籍で、工具鋼に特化して書かれた本って非常に少ない。ましてやナイフや包丁の様な刃物鋼になると無いに等しい。この本は非常に貴重だと思う。