2025年4月14日月曜日

14C28N

昨年の関の刃物まつりで買ってきた14C28Nを使ってみる。
10C28Mo2との違いが知りたいので、両方で作ってみる事にした。

一番の疑問は焼入れのオーステナイト化の温度が1080℃で行けるという事。
オーバーヒートにならないのか?
アレイマの人に聞くと組織の状態が鍵らしい。

硬さを測ってみた。
若干炭素量が多い事と窒素を少量含有しているので、10C28Mo2よりは硬さは高くなるとは予想していたが、思った以上に高かった。
CRMO7、10C28Mo2はこの系統になる。14C28Nもこれに入る。
420はC量が少ないためにオーステナイト化の温度は低めになるのだが、CRMO7は1%程度Moがあるためにオーステナイト化温度が高めになってる。
14C28NはMoの様な炭化物生成傾向の高い合金元素は含まれないので、オーステナイト化温度は低めだと思っていた。

以下は顕微鏡観察した結果。
600倍は横の画角がちょうど100μmになる。
 
14C28N マトリックスアイダCRMO7の条件 600倍

14C28N マトリックスアイダCRMO7の条件 150倍

14C28N 生材 600倍

14C28N 生材 150倍

10C28Mo2 マトリックスアイダCRMO7の条件 600倍

10C28Mo2 マトリックスアイダCRMO7 150倍


10C28Mo2 生材 600倍

10C28Mo2 生材 150倍

研磨とエッチングが今一であるが、14C28Nの熱処理後の組織は観察した限りではオーバーヒート等の組織の異常はなかった。
10C28Mo2と比較すると、熱処理後は幾分14C28Nの方が炭化物が大きく密度も高い様だ。溶け残った炭化物も多い。オーステナイト化が高くても過熱にならない理由は、この辺にあるのかもしれない。
10C28Mo2,14C28Nとも生材と比較すると、熱処理後は炭化物が固溶している様子がわかる。10C28Mo2は溶け込む量が多く、ぎりぎりオーバーヒートになってない感もある。
エッチングした時の感触では、10C28Mo2の方が若干耐食性がいい様だ。

マトリックスアイダの熱処理条件は、ATS34、CRMO7、それ以外、の三通りある。
「それ以外」というのはD2に適した条件になっている。
ATS34とCRMO7はD2の条件よりオーステナイト化の温度が40℃ほど高い。
おそらく14C28Nをそのまま出すと硬さは59~60ぐらいになるんじゃなかろうか。
CRMO7の条件だとやや硬すぎる感もある。場合によっては160℃程度で2時間ほど追加で焼き戻した方がいいかもしれない。60~61程度になると思う。

2025年3月30日日曜日

埼玉のオレンジ


 先日親戚からオレンジを貰った。埼玉でもオレンジが採れるとは・・・しかし酸っぱすぎて生では食べられないw


仕方がないのでジャムにしてみる。
しかし皮剥いて房から実を取るのは面倒だ。ものぐさして刻んでやってみる事にした。

刻んでグラニュー糖を混ぜて煮る。
面倒くさいので種もほとんど取らなかった。
オレンジ2.4kgにグラニュー糖は1.2kgの分量にした。

ひたすら煮込む。透明感が出てくると出来上がり。

湯煎したビンに摘めて完成。
ものぐさな作り方だったが、なんとかなった。これでもいいのかw




ラムユーティリティ





ラムユーティリティ出来上がった。


ブレードはRWL34の3.5㎜厚を背側を削り抜いて実質2.7㎜厚にしている。今回は低温焼き戻しにして硬さを高目にしてみた。

ハンドルはタンキャンバスマイカルタだが、キャンバスがオックスフォード織の様な生地になっている。


ニッケルシルバーヒルトにインチサイズのラブレスボルト、真鍮のソングホールパイプを使っている。ハンドルには0.3㎜厚のエビ茶色のスペーサーを入れた。


シースはダブルステッチで。ブルハイドのダブルショルダーは耐久性が高くていい。

ラムユーティリティってなんかいいねw
 

おまけ。
猟仲間が使ってるラブレスの本物(?)から採寸した図。案外ボリュームあるんだよな。
まあその時々でラブレスは違いがあるから、何が正解かは分らないけどw


2025年3月28日金曜日

また巣分れした

今日の昼過ぎにまた分蜂した・・・
三日前に分蜂したばかりで油断してた。

前回と同じ場所にぶら下がった。

梯子掛ければ取れなくもないが、近所迷惑になりかねないので諦めよう。

残された巣の中はどうなっているだろか・・・困ったもんだw

2025年3月25日火曜日

達者でな~

今日の昼前に急に蜂が騒ぎ始めた。分蜂だ!
蜂は雲霞の様に飛び回り、うちの周りを一周した。

集合板は置いていたのだが、これには付かなかった・・・

近所の桜の木に付いたが、高くて回収は難しい・・・
日暮れに何処か低いところに付くか?と期待したが、14時すぎに何処かへ飛んで行ってしまった。
残念だが仕方がない。何処かで生き延びてくれる事を祈る。また戻って来いよ~

やっと春らしくなってきた。
2月と3月の前半は寒かったな・・・








 

2025年3月18日火曜日

ブレード削る

ジェスホーンのNYSPのつづき。
ブレードを削る。
先ずは罫書線を入れる。切削の基本は罫書線にある。正確に引く事で正確な切削ができる。

粗削りはバーキングで。

基本は鉄工ヤスリ。多少手間はかかるがベルトの消費が抑えられていい。

べベルストップの整形。
この辺のやり方は以前の記事を見てくださいw

表面の切削終了。
必ず片面づつ削る。そうしないとフラットグラインドは基準が分からなくなってしまうから。これって重要w

裏面も同じ様に削る。

スエッジとバックべベルを削る。
先ずは罫書線を入れる。


面積が狭いので鉄工ヤスリで削る。バーキングの段取りするよりは手っ取り早いw


バックべベルはテーパーにせずに削り抜いたので、スエッジとのつながりはあまり悩まずに済んだ。
ここも基本片面づつ削る。

鉄工ヤスリの切削の次は研磨になる。
先ずは電着ダイヤヤスリを使う。
200番から600番程度まで掛ける。電着ダイヤは研磨というより切削に近い。
ダイヤの番手はその半分程度の番手の耐水ペーパーに近い気がする。
電着ダイヤは砥粒が潰れたり遊離する事がないので、ペーパーの番手より傷は深くなる。

耐水ペーパーを掛ける。今回は600番から1000番まで掛けた。
耐水ペーパーは隣り合う番手は砥粒の大きさが重なり合うので、大体倍づつ変えていけばいい。その方が磨き残しも見つけやすい。
番手を上げるときは掛ける方向を変えるのだが、この回数はなるべく少なくしたい。
フラットグラインドなので当て板は鉄板を使う。面のたわむ木材の様なものは駄目だ。
そもそもペーパー自体が結構たわむ。自分の場合は研削の段階で面をしっかり出しておいて、研磨でのダレはある程度許容している。無論研磨でのダレは最小限に収める様にはしているが・・・
機械を使う様になってからは、裏面のリカッソに管理番号を入れている。
管理番号がない物は完全手作業で作ったものなので貴重かもしれないw

1500番のヘアライン仕上げにするつもりなので、1000番までで熱処理に出す。
RWL34だがマトリックスアイダでCRMO7の条件でやってもらう。その方が若干磨きやすいのと耐食性がよくなる。

続く~












2025年2月22日土曜日

蜜を採る


 日本蜜蜂はなんとか越冬できそうだ。
越冬といっても、ずっと出入りしていて花粉を持ってきていた。やっぱり暖冬だったのだろうか。

2月に入ってから雄蜂が生まれはじめた様だ。雄蓋もよく落ちていた。
そろそろ分蜂の季節になる。その前に一段採蜜する事にした。

巣箱を持ち上げてみると、秋の頃に比べるとちょっと軽くなっていた。
上蓋をあけてみると、蜜が少なくスカスカした部分がある。越冬中に消費したのだろう。
このまま置いておくと巣虫にやられるので、やはり切り取る事にして正解だった。

一段切り取った。
二段目は結構詰まっている。

一番下の段を覗いてみる。
蜂数はなかなか多い。
王台が作られつつある様だ。

ひっくり返して観察してみた。
王台が4つほどあった。
このままいくと偉い事になるので、王台は一つだけ残してあとは潰しておいた。

切り取った段の巣板を取り出して蜜を搾る。
糖度部分的に高い部分と低い部分があった。
全体的には糖度は低そうだ。それでも自家用には十分だw

分蜂はあと一ヶ月程度だろうか。
上手く乗り切れるといいのだが・・・