山の上の方は雪が積もってきたらしい。獲物も降りてきた様なので、一番下の猟場を囲う事になった。但しいつもとは勢子は逆の方から攻める作戦だ。ちょっと勝手が違うのがなんとも・・・
今回入ったタツマは何度か来た所だが、今一獲物が何処を通るのか分からない。多分この辺にいればいいだろうと決めてタツマに着く。
まだ勢子が動き出したかどうかの頃に、下の方のタツマで銃声が聞こえた。鹿が二頭獲れたらしい。
朝から少ないながらも降っていた雪は次第に弱くなって、代わりに風で吹き上げられて地吹雪の様になってきた。
まだ勢子が遠い中盤にすぐ上のタツマから「下りてくぞ、警戒」と無線が入る。
この日はレバーアクションのm94を持ってきた。撃鉄を上げて来るのを待つ。
てっきり谷底を来るのかと思っていたら、10mあるかどうかの真横から鹿が首を出した。その方向は死角になって来るのが見えなかった。角の細い若い雄鹿だ。
鹿とバッチリ目が合った。そのまま目を合わせたままに、ゆっくりと銃を構えてオープンサイトの照星と照門を鹿の首に合わせて引金を引いた。
硝煙越しに鹿は斃れて斜面をずり落ちて行った。
いつの間にか地吹雪もやんで晴れていきた。勢子が近づいてきたが、その後は獲物は掛からなかった。
30-30のウィンチェスター製の150グレインの弾だったが、今猟期に買ったら一発辺り715円もした。一発で仕留められてよかったw
この日はたまたまアイアンサイトのm94だったが、サコ―のボルトだったら近すぎてスコープに収める事ができたか微妙だ。
若い鹿で警戒心が薄かったのかもしれない。ベテラン(?)の鹿なら目が合った瞬間に逃げられていただろう。
状況からしてタツマはちょうど通り道だった事になる。スジはなかったので、たまたまこの鹿が通て来たのだと思う。上のタツマが教えてくれなければ撃つ事はできなかった。撃とうと思えば上のタツマはできたのだが、あえて撃たなかったらしい。運よく撃ち斃せてよかった。
この前出来上がった小ナイフをさっそく使ってみた。
薄く小さいハンドルなので厚目のゴム手袋をして使うのは、ちょっと微妙ではあったが、小さいブレードでも十分使えた。
今は亡きカスタムメーカーの榊原さんに、初めて猟に連れて行ってもらった時に使ったナイフがこのモデルだった。これで解体してるのを見て「見所がある」と思ってくれたのか、猟に誘ってくれる様になった。今となってはいい思い出だ・・・
鹿の骨って案外硬いので420J2程度の硬さでは足りなくて刃が潰れてしまう。
10C28Mo2は60近い硬さがあるので十分に刃が持つ。
研ぎやすく滑らかな刃が付くのもいい。
研いで使える人にはお勧めの鋼材だ。
そりゃ、面白いですね!!10c28Mo2か!!
返信削除これCRMO7よりいいかもしれないw
削除組織は炭素鋼に近いから、そういった事が分かる人にはお勧めです。