2025年12月29日月曜日

半分終わった

昨日の出猟。

人数が集まらなかったので、小さめに囲ってやろうとなった。変則な作戦だった。思ったより獲物は出たのだが、タツマに上手く掛からず、結局坊主で終わった・・・鹿をチラチラ見ただけだったが、獲物が見えただけでもいいかw

 

猟仲間のナイフ研いだ。みんな色々なの使ってる。


以前作ったシースを久しぶりに見た。山で拾った剣鉈用。

使い込んだ革シースはなんともいいなw
猟期も半分終わってしまった。
後半戦も安全に楽しみたい。

ペティナイフ

嫁さんに頼まれてたのが、やっと出来上がった。8月の誕生日になんて言われてたのが、クリスマスですら間に合わなかった・・・でもなんとか年内に出来てよかったw

ブレードはSKD11の積層鋼らしい。以前銀座のショーで奈良定さんから結婚祝いにと頂いた鋼材だった。(奈良定さん、その節は有難うございます~)
3㎜厚あったがそのまま使った。ブレード長は130㎜程度。
刃金のSKD11は0.8程度で、皮金はニッケルと410(かな?)の片側10数層となってる様だ。
800番まで磨いてガラスビーズのブラスト仕上げとした。
ペティナイフとしては厚いが、フラットでエッジ厚は薄く作った。案外このぐらいでもよさそうだ。

ニッケルシルバーのヒルトに紫檀のハンドルとした。
紫檀は案外水に強くていい。

ハンドル材の先端に溝を切って、タングは突き刺して接着しただけ。
変な構造だが、これは加工性と経年変化を考えての事。マトリックスアイダでは「変則ナロータング」と呼んでもらってる。


 ラムハンドル的な形状にして、細身で短めのハンドルにした。
手先でちょいちょい使うにはいいと思う。
積層鋼だったので厚みをそのまま使いたい事もありやや身幅のあるブレードにしたが、もうちょっと薄い鋼材で細身のブレードもいいかもしれない。
ベベルストップがちゃんとあるのはナイフメーカーとしてなこだわりでもあるw


2025年12月16日火曜日

ラブレススタイルの二本

二本完成した。


先ずは3.5inchフィールド&ストリーム。自分にとっては定番モデルの一つ。


ブレードは3.5㎜厚のRWL34を削り抜いてブレード厚は実質3.0㎜程度にしてある。熱処理は標準の高温焼き戻し。


ハンドルはタンキャンバスマイカルタに薄いエビ茶色のスペーサを挟んだ。ヒルトはニッケルシルバーに、真鍮のソングホールパイプ。ラブレスボルトはインチサイズ。


後のボルトのくびれは8inchのホイールでやってみた。やや寸胴気味だが、前端は絞ってあるので、案外このぐらいがいいのかもしれない。


シースは自分のとっては標準のダブルステッチで。なるべく細身にはしてみた。



次は4.7inchのユーティリティ。全長で24cm近くあるので、結構でっかく感じる。

これも3.5㎜厚のRWL34で、研磨の都合でリカッソの部分は3.3㎜程度になっている。僅かに削り抜いてブレード厚は実質3.1㎜程度。これも熱処理は高温焼き戻し。ユーティリティという事もあるので、エッジをやや厚目にしている。フラットグラインドなので強度は十分だと思う。


ハンドルはグリーンキャンバスマイカルタにエビ茶色の薄いスペーサを挟んだ。ヒルトはニッケルシルバーに、真鍮のソングホールパイプ。ラブレスボルトはインチサイズ。


これの後のボルトのくびれは10inchのホイールでやってみた。ボルト位置の兼ね合いから、これがちょうどよかった。


シースはこれもダブルステッチで。長さと身幅もあるので結構でっかい。

ブルハイドのダブルショルダーは生きてた頃の傷跡がそのまま残っている。自分はこれも味の一つと思って気にせず使っているのだが・・・


裏面にはこんな所に残ってしまった。どうせならもうちょっと大きく残った方がよかったのだが・・・たまにはこんな事もありますw


F&Sは204番目なのだが、4がかすれてしまった・・・



 ヘタクソな数字だが、これで今まで作った物を管理している。機械を使う様になってから裏面のリカッソに管理番号を振る様にした。この番号でどの様に作ったものか追う事ができる。90番以前はシースに書いているが、消えてしまってもそれほど多くはないので、形状で確認できると思う。(90番以前は完全手作りで貴重?)

自分の場合とくに保証書は発行していないが、銘と番号が自分の作った物の証なので、何か問題があった場合はご連絡ください。中古で入手された物でもかまいません。何より使い倒されてボロボロになったのが見れたら嬉しいですw


2025年12月14日日曜日

なにも獲れなかったが


 昨日の出猟。やる場所は前々回の猟場なのだが、入るタツマがいつもの場所の一つ下で、今一位置が分からなかったので組長から説明を聞いた。


タツマの位置が判然としないが、獲物の通る跡と見渡せる範囲から、いい場所を見つけてタツマとした。

タツマは半身が隠れる様に枝木を積み上げる。なるべく人間の形が見えない様にする。

勢子が動き出しても序盤は全く獲物の気配がない。中盤に上の方のタツマで銃声が聞こえるが、こちらには獲物の気配はない・・・

終盤に勢子が近づくと何度かガラガラと下ってくる音が聞こえたのだが、全く姿がみえなかった。

結局この日は坊主で終わった・・・

解除後に獲物の来る方向を確認しようと回り道をしたら、途中の登り斜面がきつく帰りに難儀した。なにも捕れなかったが、地形の確認ができたのは収穫だった。

2025年12月8日月曜日

蚤だ~

昨晩何気に見てたら、あずきに蚤が一匹着いていた。
先週出掛けた時に拾ってきたのかな・・・
まだ痒がってないし、探しても蚤の姿は見えない。
しかしあずきもあんこも、よくよく見ると蚤の糞と思われる黒い小さな粒々が僅かに見られた・・・

お医者に行って蚤取りの薬を貰ってきた。
昔からある蚤ダニに効くフロントラインがあるが、今回は寄生虫にも効くという方を処方してもらった。

使い方はフロントラインと同じで、後ろの首筋に付ければいいらしい。
注射器みたいで薬液も結構入ってる。

あずきに薬を付けていたら蚤が出てきたw

工場長のめいにも一応付けておく。
何とも迷惑そうw
10年ぐらい蚤とは無縁だったが、やっぱり油断できないな・・・










 

至近距離で

昨日の出猟。30-30の弾が手に入ったので、ウインチェスターのM94を持って行った。これの方が連射が効くし、アイアンサイトの方が自分には性に合ってる。
今回は比較的高い方の猟場だったので日陰には雪が積もっていた。
入ったタツマは目の前がお盆の様な窪地で、その先の下の方には沢が流れている。窪地の底には無数の獲物の通った跡があった。獲物が来るであろう方向のお盆の縁近くまで行って、縁の向こう側も多少見える様に陣取った。
タツマの配置が完了して勢子が動き出す。しばらくは全く気配はない。
中盤になってふと獲物の気配がした・・・と思ったらお盆の縁にヒョコっと鹿が出てきた。
距離は20mもなかった。黒い雄鹿の体の左側が丸見えの状態・・・撃鉄を引きつつ、ゆっくりと狙いを付ける。気取られるか?銃の方向を90°動かさないといけなかった。
照星と照門の先に鹿が入ったところで引金を引いた。その瞬間、鹿は縁の向こう側へ転がった。
一頭だけかと思っていたが、その後に群れが続いていた。五六頭の鹿が縁を越えず戻って沢向こうの斜面を登っていく。一発掛けたが逃げてった。
行っちまった・・・と思ったら、四五頭の鹿がさらに来てお盆の底を全速で通りすぎて行く。狙ってみるが100ⅿちょっとあって遠い。一発掛けるが向こう側の縁を登って逃げてった。その先は隣のタツマになるので無線で知らせるが、何処かを切っていってしまったらしい。


撃った鹿を見に行ったら縁の下には無かった・・・半矢で行っちゃった?と思いつつ血痕を着けて行ったら100ⅿ程行った先の沢に落ちていた。
まだ息があったので暴威ナイフで留め刺した。
それなりに大きい雄鹿だった。とりあえずはらわたを出してタツマに戻った。
しかしよく気取られなかったなぁ・・・よくよく考えてみると防寒で頭から毛布をひっ被ってたのだが、これがよかったのかもしれない。毛布で人の形に見えなかったのだと思う。鹿は色の識別がよくないらしい。
しかしあんな近くに出るとは・・・焦ったぜw

解除になってから仕留めた鹿は回収のため現場で解体した。
解体中に弾が出てきた。両肩の肩甲骨を粉砕して右肩から抜けていた。中身の鉛だけ抜けて、銅の皮だけが体に残った様だ。
しかし左右の肩甲骨を砕かれて前足はプラプラだったのに、100mも走ってるのには驚いた。
心臓が潰れていても走って行ってしまう事はよくある。余程にいいところに中らないかぎり、その場で倒す事って案外できない。
この日は4頭の鹿が獲れた。
今回の反省点としては、もうちょっと引いた位置に陣取って、群を引き付けるべきだったかもしれない。まあ確実に一頭獲るには悪くなかったのかもしれないが。どちらがよかったのかは難しいところだ・・・

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おまけ。
ドラさんのナイフみんなで使ってるよw

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2025年11月23日日曜日

何処行った?


 昨日の出猟。

入ったタツマは解禁日に入るところだった。解禁日は行けなかったが、若い猟仲間が入って初めて獲物が獲れた。まあ行けなくてよかったのかもしれないw

この日は人数も少なく、ワンコがいななく勢子3人だけという布陣だった。小さくて囲む作戦だ。

中盤になって勢子が近づくと上の方がガラガラと音がする。獲物がすぐ近くでこずんでる(じっとしてる)らしい。

なかなか姿を表さないか、終盤で勢子が間近まで来るとガラガラと盛大に音をたてて降りてきた。少なくとも3頭以上の鹿の様だ。

間に立ち木の枝が繁っていて見えない。100ないが50m以上ありそうだがチラッと動いてるのが見えた。音がピタッと止まった。

枝の合間から出たところで撃とうと待つが、なかなか動きがない。

そうこうしてるうちに勢子がやってきた。盛大に追いたてて貰ったが、獲物は結局出て来なかった・・・何処に行ったんだ・・・

非常に悔しい。勢子も何回か獲物は見たが、結局タツマには掛からず、この日は坊主で終わった。

まあチラッとでも獲物か見えたからいいかw




2025年11月17日月曜日

猟期始まり

15日が解禁日だったが、家を出ようとしたらあんこが玄関から逃げてった・・・
朝方なんとか確保したが、間に合わないので解禁日は欠席になった。
昨日が自分は初日になった。
30-30の弾が品切れだっので、308のサコーのボルトを持って行った。
タツマに向かう途中で鹿が出た。真っ黒い若い雄で20mぐらい前をゆっくり横切った。
慌てて銃を手に取って、ボルトを引いて1発弾を込めて狙ったが間に合わない・・・視界から消えていった。襷掛けに背負っていたのと、ボルトの使い方に慣れてないのも悪かった。870のレピータだったらよかったw
タツマに着いて勢子の動きをじっと待つ。
何度か向かいの斜面の上の方で音がするものの、距離が遠いのと木の葉がまだ多く何も見えない。
結局最初の雄鹿を見た以外は獲物は見なかった。
この日はグループで鹿2頭獲れた。

猟仲間が面白いもの持ってきた。
試作品?
ライナーロックの、なんだかごっいフォルダーだった。

グループで唯一のワンコになってしまった。
ちょっと前まで仔犬だった気がしたが、今では貫禄ついてきた。
今猟期も宜しく~

でっかい白菜と大根貰ったw
今猟期も安全にたのしみましょう~


2025年11月5日水曜日

鋼材の比較

使った事のある鋼材を、硬さ、耐磨耗性、耐食性、組織微細、靱性の項目に、五段階に評価してみた。耐磨耗性、耐食性、靱性については主観である。

組織写真は600倍で、横の画角が約100μmになる。


ATS34

硬さ   3

耐磨耗性 3

耐食性  3

組織微細 2

靱性   3

高温焼戻しで60、低温焼戻しだと63程度まで上がる。オーステナイト系温度は高目。

十数μmの共晶炭化物があるため、精緻に刃先を研いでも使用中に脱落して刃先の劣化になる。

耐食性は低温焼戻しの方がいいが、高温焼戻しでも実用上は問題ない。

突出した部分はないが、概ね平均的。

D2
硬さ   4
耐磨耗性 3
耐食性  1
組織微細 1
靱性   2

比較的オーステナイト化の温度が低い。高目で熱処理すると、基地の結晶粒肥大化になる。
30μm近くの共晶炭化物が存在する場合がある。このためミクロンレベルの靱性は比較的低くなる。精緻な刃付けにはむかない。
C量が多いため、Crが炭化物に食われ基地に固溶する量が減り耐食性は悪い。
硬さがある程度あり粘りも少ないので、ザラッと研ぐには使いやすい。

RWL34
硬さ   4 
耐磨耗性 3
耐食性  3
組織微細 3
靱性   4

低温焼戻し、高温焼戻しとも、ATS34より1程度高くなる。
炭化物は顕微鏡観察で見える範囲では4μm程度。Vの含有量は少ないので炭化物自体はそれ程硬くなく、そのため耐磨耗性は大きくない。
巨大な炭化物がないので、ATS34より若干耐食性はいい。
ATS34の欠点を解決した鋼材といえる。

10C28Mo2
硬さ   2
耐磨耗性 2
耐食性  4
組織微細 5
靱性   5

共晶炭化物がなく、炭化物の量が少なく細かい。炭化物は大きくても1μm程度。研ぎあげれば精緻な刃が付く。炭素鋼並みに組織は細かい。
炭素量を抑えて基地に固溶するCr量を多くする事で耐食性をよくしている。
炭化物量が少ないのでオーステナイト化で溶け込むC量は少なく、硬さは低めになる。概ね60ぐらい。

14C28N
硬さ   3
耐磨耗性 2
耐食性  4
組織微細 5
靱性   5

10C28MO2より炭化物量が多く、大きさも僅かに大きい。
硬さは10C28MO2より1程度高い。
 耐食性と靱性は10C28MO2より幾らか低くなると思われるが、実質上はほぼ変わらない。
10C28Mo2ほどの組織の細かさが必要ないならば、これの方がバランスがいいかもしれない。中研程度までで使うなら十分だろう。

SPG2
硬さ   3
耐磨耗性 4
耐食性  4
組織微細 3
靱性   4

真空炉の気体冷却では硬さが僅かに低くなる。高温焼戻しで60程度、低温焼戻しだと61ちょっと。
炭化物は顕微鏡観察で3~4μm程度。Vにより炭化物は硬い。耐磨耗性は高いが、S30Vほどではない。しかしその分、靱性はやや高い。
耐食性は比較的よく、高温焼戻しでも実用上問題ない。

S30V
硬さ   2
耐磨耗性 5
耐食性  2
組織微細 3
靱性   3

オーステナイト化が高い必要があり、真空炉の気体冷却では硬さが出にくい。低温焼戻しで60、高温焼戻しで59程度。
炭化物はVにより硬く量も多いので、耐磨耗性は非常にいい。観察では3μm前後で分布しているが、密度か高く繋がっている部分も見られる。そのためか靱性はやや低い。
炭化物に食われるCr量がやや多いため、耐食性も若干低い。
手で研いで使うより、動力機械で刃付けして使う方がいと思う。

ZDP189
硬さ   5
耐磨耗性 3
耐食性  1
組織微細 3
靱性   1

炭化物の多くがCrによるため、オーステナイト化温度がやや低め。D2と同じぐらい。
Cr炭化物が主体のため炭化物自体による耐磨耗性は高くないが、基地の硬さがあるためそこそこの耐磨耗性になっている。
炭化物は概ね3~4μm程度で観察され、密度が非常に高い。このため基地の硬さも高い事もあり靱性は比較的低い。
Cr量に対しC量が多いので、基地に固溶するCrが少なく耐食性は低い。

VANAX
硬さ   3
耐磨耗性 4
耐食性  5
組織微細 4
靱性   4

オーステナイト化温度が高目である必要はあるが、V含有が多い粉末鋼の割には真空炉の気体冷却でも硬さは出やすい。61程度。
他の粉末鋼より炭化物は幾分細かい。Vによる窒炭化物の様で、硬さがある程度あるので耐磨耗性はいい。細かいため靱性もよい。概ね3μmより小さい。
C量を抑えているので、Crが基地に多く固溶するため、耐食性はステンレス鋼のなかでは非常にいい。

H1
硬さ   1
耐磨耗性 1
耐食性  5
組織微細 5
靱性   5

基本的にはオーステナイト系ステンレス鋼を、加工誘起のマルテン化で硬化させるらしい。硬さは57程度。耐熱性がある様に言われるが、実際は加熱すれば硬さは落ちる。
Cはほとんど含まないので、炭化物はほぼ存在しない。そのため耐磨耗性は非常に低い。硬さが低く炭化物がないので靱性は高い。
基地の結晶粒は大きい様にも見えるが、炭化物がないので、相対的に組織は細かく感じる。
Cを含まないので含有するCrのほとんどが基地にあるため、耐食性は非常に高い。
オーステナイト系ステンレス鋼特有の問題で、組織中に僅かにデルタフェライトが存在する。これは基本的にフェライト相なので柔らかいため、刃先の劣化の原因になる。炭化物がない事もあわせてH1特有の切れ味の原因になっていると思われる。

CV134 (11/6追記)
硬さ   4
耐磨耗性 5
耐食性  2
組織微細 2
靱性   3

共晶炭化物はD2とATS34の中間的な大きさで、その密度は非常に高い。Vにより炭化物の硬さもあり耐摩耗性はとても高い。
大きく硬い炭化物のため、研ぎ上げて精緻な刃付けには向かない。ザラっと研いでザクザク切る用途に向く。手研ぎより動力機械の刃付けの方がいいのかもしれない。
V含有の多い粉末鋼の様な気体冷却で硬さが出にくくなる事はないので、真空炉の熱処理で十分いける。
D2の熱処理条件でも十分硬さは出るが、オーステナイト化温度を高めにした方が硬さと耐食性で有利になる。64近くの硬さが出るが、若干焼き戻し温度を高めて62程度で使うのがいい。
二次硬化するので、高温焼き戻しでもいける。その場合硬さは60程度。耐食性はさらに落ちるが、高負荷な使い方にはいいかもしれない。